お盆の風景
子供のころのお盆の記憶といえば、祖母と一緒に盆提灯の飾りをしたり、仏壇に団子を供えたり、東京の叔父さんが帰ってきて、その叔父さんの懐かしい背中を見ながら墓参りに行ったことなど、子供であったころの自分自身の面影のなかに思い出されます。今のわたしの生活は、そういうところからあまりに遠ざかってしまって、家に仏壇や神棚があるわけでなく、墓参りに行くこともないので、お盆の風景というものはほとんど失われてしまっているのですが、しかし、わたしはおとなになって、そういう記憶を引きずりながら、靖国について考えたり、神道や仏教について考えたりするわけです。そういう意味では、こういう父親を持ったわたしの娘などは、日本人が受け継いできた宗教的な習俗を、子供のころの体験として感じる機会が少ないわけです。最近、そんなふうなことを思うようになりました。今日は、初めて、娘をわたしの母や祖母の墓に連れていってやろうと思います。
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